どの教師にも、心当たりのある場面でしょう。
クラスの大半がまだ課題に取り組んでいるのに、数人だけが先に終えてしまいます。
次にすることが決まっていないと、その生徒たちは集中が途切れたり、周囲の生徒の邪魔をしたりしがちです。
しかし、課題を早く終えた生徒向けの教室ゲームは、複雑なものである必要はありません。
学びにつながり、自分で始められ、ほかの生徒が作業を続けられる程度に静かな活動が理想です。
この記事では、既習事項を復習しながら意欲的に取り組める発展課題や教室ゲーム、ブラウザを使った学習活動を紹介します。
課題を早く終えた生徒への活動が大切な理由
課題を早く終えた生徒が落ち着かなくなるのは、単に退屈しているからとは限りません。
次に取り組むべき、意味のある活動が用意されていないことが大きな原因です。
適切な発展課題には、次のような効果があります。
- 授業で学んだ内容を定着させる
- 創造力を育てる
- 自分で考える力を養う
- 周囲を妨げずに集中を保つ
- 気負わずに技能を練習する
課題を早く終えた生徒を「学級運営上の問題」と捉えるのではなく、学びをさらに深める機会と考えましょう。
よい発展課題の条件
ほかの生徒が作業を続けている間に行う活動には、向き不向きがあります。
取り入れやすい活動には、次の特徴があります。
静かに取り組める
一人で、または必要最小限の会話だけで進められるものを選びます。
説明がなくても分かる
教師が授業を中断してルールを説明しなくても、生徒自身で始められることが大切です。
学びにつながる
よい発展課題は授業に代わるものではなく、授業で学んだことを定着させます。
短時間で区切れる
クラス全体が課題を終えたら、すぐに切り上げられる活動が適しています。
自分で始められる
教師の手助けを待たず、生徒が自力で取りかかれるようにします。
課題を早く終えた生徒向けの教室ゲーム20選
一度準備すれば一年を通じて繰り返し使える、効果的な活動を紹介します。
1. 語彙のお絵描き問題
文字や数字を使わず、授業で扱った言葉を絵で表します。
別の生徒が、声を抑えて答えを当てます。
活用しやすい教科
- 国語・外国語
- 理科
- 地理
- 歴史
2. 言葉の連想つなぎ
授業で扱った言葉を一つ選び、そこから関連する言葉や概念を次々に書き出します。
知識を思い出す練習になり、理解も深まります。
3. ミニ問題カード
直近の授業内容を基に、短い問題をカードにしておきます。
一人で解いても、二人で静かに出題し合っても構いません。
4. 短い物語を書く
興味を引く書き出しを用意し、その続きを短く書かせます。
5. 無言のお絵描き
テーマを一つ示し、話をせずに絵で表現してもらいます。
6. クロスワードパズル
教科ごとのクロスワードを使うと、重要な語彙を復習できます。
7. 論理パズル
簡単な論理パズルなら、静かな環境を保ちながら考える力を養えます。
8. 間違い探し
わざと誤りを入れた解答例を見せ、どこが間違っているかを探してもらいます。
9. 問題を作る
ほかのクラスが翌日に解ける問題を、五つ作ってもらいます。
10. マインドマップを作る
その日の授業内容を、図を使って整理します。
11. 年下の生徒に説明する
その日に学んだ内容を、年下の生徒にも分かる言葉で書き直します。
12. 図を描いて名称を付ける
授業で扱った重要な概念を図にし、各部分の名称を書き込みます。
13. 分類に合う言葉集め
授業に関係する分類を一つ決め、当てはまる例をできるだけ多く挙げます。
14. 記憶から再現する
図や定義を、資料を見ずに再現します。
15. 文章を磨く
より的確で豊かな語彙を使い、短い文章を書き直します。
16. 賛成・反対を考える
授業に関係するテーマについて、賛成と反対の両方の立場から理由を考えます。
17. 次の授業を予想する
その日に学んだ内容を手掛かりに、次の授業で何を扱うか予想します。
18. 教え合い用シート
ほかの生徒の理解を助ける、解き方付きの例題を作ります。
19. 振り返りノート
その日に学んだことを一つ、まだ疑問に思っていることを一つ書きます。
20. 語彙を使ったお絵描き当てゲーム
教師の見守りのもと、授業で扱った言葉をお題にして、絵を描いて当てます。
授業の最後に数分だけ時間が余ったときにも向いています。
発展学習にブラウザゲームを使う
目的を明確にすれば、学習用のブラウザゲームも有効な発展課題になります。
従来のゲームと違い、ブラウザゲームなら準備にほとんど時間がかかりません。
生徒がすることは、次の三つだけです。
- ブラウザを開く。
- ルームコードまたはリンクから参加する。
- ゲームを始める。
授業で扱った語彙をお題にすれば、楽しく取り組みながら知識を思い出す練習ができます。
授業に取り入れやすい手順
毎回同じ手順にすると、生徒も迷わず行動できます。
手順1
まず、全員が本来の課題に取り組みます。
手順2
終わった生徒は、自分の課題を見直します。
手順3
教師が仕上がりを確認します。
手順4
生徒が発展課題を一つ選びます。
手順5
クラス全体の授業が再開したら、発展課題をすぐに終えます。
この流れを習慣にすれば、「次は何をすればいいですか」と毎回尋ねられることも減ります。
場面に合った活動の選び方
| 場面 | おすすめの活動 |
|---|---|
| 一人だけが早く終えた | 一人で解けるパズルや語彙カード |
| 数人が同時に終えた | 二人で静かに取り組む課題 |
| 授業の残り五分 | クラス全体で知識を思い出すゲーム |
| テストの日 | 読書や振り返り |
| 言語の授業 | 語彙を使ったお絵描き当てゲーム |
| 復習の授業 | ミニ問題や単語カード |
お絵描きゲームが教室に向いている理由
お絵描きゲームには、次の要素がそろっています。
- 視覚を使った学習
- 知識を思い出す練習
- 創造力
- 相手に伝える力
しかも、絵が上手である必要はありません。
むしろ、思いどおりに描けないからこそ、重要な言葉の意味をよく考えるきっかけになります。
そのため、お絵描き当てゲームは次のような教科・校種で活用できます。
- 国語・外国語
- 理科
- 地理
- 英語
- 歴史
- 小学校
- 中学校・高等学校
goScribbleを授業で使う
goScribbleでは、無作為に出るお題の代わりに授業で扱った言葉を使うことで、教師が見守りながら学べる活動にできます。
たとえば、次のようなものを描きます。
- 重要語句
- 歴史上の人物
- 科学的な過程
- 地形
- 文学作品の登場人物
ほかの生徒は、その答えを当てます。
すべてブラウザ上で動くため、活動を始める前にソフトウェアをインストールする必要はありません。
よい教室ゲームは、生徒をただ忙しくさせるのではなく、学んだことを思い出す助けになります。
避けたい失敗
発展課題の選び方によっては、かえって学級運営が難しくなることがあります。
次の点に注意しましょう。
- インターネットを自由に閲覧させる
- 丁寧さより速さを評価する
- 終わりどころが分からない活動を選ぶ
- 個人学習中に、声の大きくなる対戦ゲームをする
- 教師が常に付き添わなければならないゲームを選ぶ
目指すのは、単なる時間つぶしではなく、意味のある学びです。
よくある質問
課題を早く終えた生徒には、どのような教室ゲームがおすすめですか?
語彙ゲーム、お絵描き問題、論理パズル、短い作文、復習問題、ブラウザで遊べる学習ゲームなどがおすすめです。静かに一人で始められ、授業で学んだ内容の定着にも役立ちます。
追加の活動は学習に関係するものがよいですか?
できるだけ、その日の学習内容に関連させましょう。課題を終えた後の時間を有意義に使いながら、知識を確かなものにできます。
ゲームをしたくて課題を急ぐ生徒には、どう対応すればよいですか?
発展課題に進むための仕上がりの基準を、あらかじめ明確にします。課題を最後まで丁寧に行い、自分で見直してからゲームや追加課題に進むようにしましょう。
ブラウザゲームは教室でも使えますか?
はい。インストールが不要で、多くの学校用端末から利用できます。お題を授業内容に合わせれば、学習目標に沿った活動として取り入れられます。
まとめ
優れた課題を早く終えた生徒向けの教室ゲームは、作業の速さそのものを褒めるためのものではありません。
丁寧に課題を仕上げ、その後も学び続ける姿勢を支えるものです。
繰り返し使える発展課題をいくつか用意しておけば、課題を早く終えた生徒は集中を保ち、ほかの生徒も邪魔されずに作業を終えられます。
学習ゲームや語彙を使った活動、ブラウザ上の教材を上手に取り入れ、落ち着いて学べる教室をつくりましょう。
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よくある質問
よくある質問
課題を早く終えた生徒には、どのような教室ゲームが適していますか?
すぐに始められ、学びにつながり、ほかの生徒の妨げにならない静かなゲームが適しています。語彙ゲーム、お絵描き問題、言葉のパズル、短い作文、ブラウザで遊べる学習ゲームなどがおすすめです。
追加の活動は、その日の授業内容に関連させるべきですか?
できるだけ関連させるとよいでしょう。その日の学習内容と結び付けることで理解が深まり、「早く終えたご褒美」ではなく、学びを広げる活動になります。
ゲームをしたくて、生徒が課題を雑に終わらせないようにするにはどうすればよいですか?
発展課題に進む前に、求める仕上がりの基準を明確にしましょう。丁寧に取り組み、自分で見直すことを習慣にしたうえで、単なる娯楽ではなく学習内容を定着させるゲームを選びます。